説明なしでも・・・

テレビのトーク番組を見ていたら

落語家さんが面白い話をしていました。

 

その落語家さんは

海外に行って公演をしたお弟子さんから聞いた

話しをしていました。

おそらく日本語が堪能な外国人からの感想だった

のでしょう。

 

そのお弟子さんは

普通に落語をやったそうなのですが

公演終了後にその海外の方から

「キミの話しには間に説明がないのに、なんて面白いんだ!」

といわれたそうです。

そのお弟子さんは最初

えっ?何の事だろう?と思った、とか。

 

それで

よくよく話を聞いてみると

海外の人の話の内容には

必ず説明が入っているんですよ!と言われたそうです。

 

改めて落語を考えてみると

確かに人と人との会話でストーリーが成り立っています。

その会話の間には

いちいち「そして場所はお寺で・・・」なんて説明はなく

その会話だけで

ああ、お寺の場面だなぁと想像出来る展開になっています。

 

例えば

日本語で私を意味する言葉は

わたし・オレ・あたい・じぶん・おいら・ワシ などなど

逆にあなたを意味する言葉は

あなた・きみ・おまえ・そなた・きさま・てめえ などなど

色々ありますが、海外の言語にはさほどないとの事。

日本語はその表現する種類が多いからこそ

その落語での会話だけですべてが想像出来るのでしょう、

とそのトーク番組に出ていた師匠さんは言っていました。

 

はぁ〜なるほど!

でも海外の方はこの話の展開にとても驚いたそうです。

 

逆を返すと

海外の言語で落語をやるのは難しいのかなぁ。

軽快な会話の合間に説明を最小限入れ込みながらの落語となると

少々ニュアンスや面白さ、テンポなども変わってしまうのかなぁ

なんて思いました。

 

日本の伝統文化でもある「落語」。

しかし日本語だからこそ出来上がった素晴らしい伝統芸能なのだなぁ

と改めて思いました。

 

 

 

 

 

 

 

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